「読書推進運動」と聞くと「読書週間」が思い出されますが、これはすでに読書の楽しみを知っている人への働きかけが強く、読書の習慣のない人へのアピールにはなっていないように感じます。昔は、本は作りさえすれば消費者が見つけてくれ購入してくれた時代もあったのかもしれませんが、今は違います。テレビ番組から高性能テレビゲームや人気のテーマパークまで娯楽には困らず、生まれたときから家にはパソコンがあり、小学生の時から携帯電話を持たされ、また家庭の中に本棚のない家もある、そのような環境で育つ子どもたちに対して、もっと具体的な推進運動をしていかない限り、未来の消費者など育つわけもありません。ブックトークや読み聞かせの出来る人を気軽に学校や児童館などが呼べる仕組み作り、興味のわいた事柄を気軽に相談出来て的確なアドバイスをくれる図書館司書の育成などを、業界全体が協力し合って推進することの方が重要に思います。
書店でくじを配ったり、すでに本が好きな子どもたちだけが集まるようなイベントをしていては本当の推進運動にはならないように思えてなりません。
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