2012年6月27日水曜日

後継者問題

企業でも団体でも後継者問題はとても重要だと思いますが、後継者を育てることはなかなか難しく、結果後回しになっているケースが多いように思います。 最近立て続けに、長い歴史を持つふたつの子どもの本関係の団体の総会に参加したのですが、その参加者の年齢層にビックリしてしまいました。まるで団体創設以来全くメンバーが変わっていないのではないか、と思わせるような方々ばかりだったのです。せっかく素晴らしい理念を掲げていてもこれでは活発な活動はのぞめない、と感じてしまいました。 30年ほど前に五味太郎さんが次々と新しい絵本を出版されて以降、五味さんに続いて絵本界を引っ張っていくような新人絵本作家がなかなか現れない期間が10年以上ありました。その理由の一つに、五味さんのデビュー以前にすでに活躍されておられた作家さんに仕事の依頼が集中しがちで、絵本作家の卵たちになかなかチャンスが与えられなかったという側面もあったように思います。 まして今は、本が売れないという嘆きの声ばかり聞こえてきますので、ますます出版社は新人の作品を出版するという冒険をしにくくなって来ています。しかし、5年後10年後を見渡した時、いつまでも現状の延長のままで成り立っていけるでしょうか? 絵本業界のためにも、そしてこれからの若者たちのためにも、新人の発掘、そしてバックアップが重要な時なのではないでしょうか?