2013年4月9日火曜日
『じゅうはんしゅったい!』
重版出来を「じゅうはんしゅったい」と読むことは出版営業になりたての頃教わったのに、すっかり忘れて「重版でき」などと言っている自分に『重版出来!』(松田奈緒子/作 小学館)というマンガで気付かされてしまいました。
『暴れん坊本屋さん』(久世番子/作 新書館)もそうですが、出版業界や書店を舞台にしたマンガは思わず買ってしまいます。出版社や書店人には紙の本に執着の強い「紙フェチ」と呼ばれる人たちがまだまだ多くいます。そんな熱い人たちがいる限り紙の本も書店もそう簡単に消えてはしまわないのではないかと心強く思ったりします。
最近、銀座方面で行列のできる飲食店として有名な「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」「俺の割烹」をOPENさせたのが、ブックオフ創業者の坂本孝氏と聞いて驚きました。自由な発想を持つ起業人はどのジャンルにあっても成功できるのかも知れません。
「本を持ち帰れないリアル書店」「入店料を取る書店」「本以外の商品の方が売れている書店」「本嫌いがターゲットの書店」。これは僕が無責任に考えた今後の書店のアイディアです。今後の書店について考えるなら、業界外の人とブレインストーミングが大事なような気がします。
2013年3月16日土曜日
ルール作り
欧米では様々なジャンルにおいてルール作り競争を重要視している、と言う話を聞いたことがあります。自分たちに有利なルールを作りそれを国際標準にする努力をかなりしていると言うことです。一方日本はと言うと、いつの間にか決められた国際標準と言われる新しいルールに慌てて適応しようとしている場面が少なくありません。スポーツ然り、TPP問題然り。これからの日本はもっと最初からルール作りのテーブルにつく努力をすべきだと思います。
電子書籍にはまだ国際標準はありません。日本の版元やメーカーが一丸となって”日本発国際標準プラットフォーム”を目指すという動きは無いのでしょうか?
2013年2月9日土曜日
指導力
柔道女子日本代表選手達が連名で指導者のパワハラを訴えた問題で、指導者たちの弁明の中に「信頼関係があると思った」という言葉があった。根本的な間違いに気づいていない。「自分たちに指導力が無かったから暴力を振るう方法しかなかった」点が問題なのだ。日本では、座禅で使われる警策のように修行には肉体的苦痛が伴うもの、という意識がある。それを都合よく解釈して来た指導者がいる。しかし今はパワハラの伴う指導は指導とは言えない。パワハラを行使する指導者は「自分の指導力が未熟だからパワハラをしてしまっている」事に早く気が付く必要がある。
スポーツであれ学校であれ職場であれ家庭であれ、パワハラで人を思い通りに動かそうしている人は100%間違っている、という常識を早く日本に定着させたいと思う。
2012年12月6日木曜日
長編ファンタジー
僕は基本的にエッセイのようなノンフィクション系の読み物が好きです。逆に全く架空の世界が舞台の小説だとなぜだか読み進められません。現代社会が舞台の小説でも長編となると読み切るのにかなりの努力を要します。これは小学生の頃からで、実話だと思って読んだ本が創作だと知ってがっかりした事が何度もあります。極端に言うと、架空の話に事実が5割含まれているものよりも、ノンフィクションの話に5割の作り話が含まれているものの方が好きなのです。
自分でもなぜなのかわからなかったのですが最近気が付いたのは、どうやら「他人の頭の中で作られた話に長い時間付き合う気持ちになれない」という思いがどこかにあるからのようなのです。
読書推進運動をされている方の中には、絵本から読み物へ、読み物から長編ファンタジーへ誘うことこそ使命、というように考えておられる方が少なからずおられるように見受けられます。しかし絵本や創作読物や長編ファンタジーというジャンルに優劣などあるはずがありません。
もし本の面白さを伝えるはずのメッセンジャーが、個人の楽しみの領域にずかずかと入り込んでは口を挟むようなケースがあるとしたら、それは逆効果でしかないと言わざるを得ません。
2012年11月4日日曜日
新人作家
最近、絵本作家を目指している人たちにお会いしたり作品を拝見したりする機会が増えています。しかし「この人本気で絵本作家を目指している!」と思わせてくれる人や作品にはなかなか出会えません。「ものになる作家に出会えるのは“せんみつ”(1000人に会って3人)だ」と言われていますので当然なのかも知れませんが、それにしても手応えが無さすぎます。
幼いころに読んだ絵本を思い浮かべて「あれくらいだったら私にも描けるかも」と思って絵本作家を目指している人がいるようならそれは大きな間違いです。絵本は30年前に出版されたものでも今でも普通に売り上げベスト10に顔を出してくる特殊なジャンルです。シュリンクしていると言われるこの絵本業界でデビューするためには、今まで出版された絵本たち全てを乗り越えるぐらいの気迫を持った作品でなければ難しいと思った方が良いでしょう。絵本作家も作家のはしくれなのですから、身を削る思いをして作品を仕上げていただきたいと思います。
そしてもしオリジナリティあふれる絵本を描く新人に出会えた時には、絵本業界全体で惜しみないバックアップをすることが大事だと僕は思っています。
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