2012年12月6日木曜日

長編ファンタジー

僕は基本的にエッセイのようなノンフィクション系の読み物が好きです。逆に全く架空の世界が舞台の小説だとなぜだか読み進められません。現代社会が舞台の小説でも長編となると読み切るのにかなりの努力を要します。これは小学生の頃からで、実話だと思って読んだ本が創作だと知ってがっかりした事が何度もあります。極端に言うと、架空の話に事実が5割含まれているものよりも、ノンフィクションの話に5割の作り話が含まれているものの方が好きなのです。 自分でもなぜなのかわからなかったのですが最近気が付いたのは、どうやら「他人の頭の中で作られた話に長い時間付き合う気持ちになれない」という思いがどこかにあるからのようなのです。 読書推進運動をされている方の中には、絵本から読み物へ、読み物から長編ファンタジーへ誘うことこそ使命、というように考えておられる方が少なからずおられるように見受けられます。しかし絵本や創作読物や長編ファンタジーというジャンルに優劣などあるはずがありません。 もし本の面白さを伝えるはずのメッセンジャーが、個人の楽しみの領域にずかずかと入り込んでは口を挟むようなケースがあるとしたら、それは逆効果でしかないと言わざるを得ません。