2012年11月4日日曜日

新人作家

最近、絵本作家を目指している人たちにお会いしたり作品を拝見したりする機会が増えています。しかし「この人本気で絵本作家を目指している!」と思わせてくれる人や作品にはなかなか出会えません。「ものになる作家に出会えるのは“せんみつ”(1000人に会って3人)だ」と言われていますので当然なのかも知れませんが、それにしても手応えが無さすぎます。 幼いころに読んだ絵本を思い浮かべて「あれくらいだったら私にも描けるかも」と思って絵本作家を目指している人がいるようならそれは大きな間違いです。絵本は30年前に出版されたものでも今でも普通に売り上げベスト10に顔を出してくる特殊なジャンルです。シュリンクしていると言われるこの絵本業界でデビューするためには、今まで出版された絵本たち全てを乗り越えるぐらいの気迫を持った作品でなければ難しいと思った方が良いでしょう。絵本作家も作家のはしくれなのですから、身を削る思いをして作品を仕上げていただきたいと思います。 そしてもしオリジナリティあふれる絵本を描く新人に出会えた時には、絵本業界全体で惜しみないバックアップをすることが大事だと僕は思っています。

2012年10月22日月曜日

学校

学校にはなぜ行かなければならないのでしょうか?義務教育とは「国(自治体)や人(保護者)が子どもに受けさせなければならない教育」のことであって、子どもには教育を受ける権利はありこそすれ義務はありません。だのに今の大人は子どもが学校に行かない事を許しません。この先の見えない不況時代に「我慢して学校に通えば明るい未来が待っている」などとは誰も言えないのにです。1947年以来65年間全く変わらず、記憶力競争や大人しく座っている拷問を子どもに強要し続けているだけです。そのストレスがいじめにつながっている事に気が付いている大人が少なすぎます。子どもは好奇心のかたまりです。上手にアプローチすれば皆学びたがるものです。 僕は学校の「いじめ」をなくす方法はそこにあると思います。

2012年8月27日月曜日

絵本作家の卵たち

絵本作家になりたい人たちが集まっているサイトがあったので覗いてみたのですが、良くある質問というのが「絵本作家になるにはどうすればいいのですか?どこに進学すればいいですか? 」といったものだそうでビックリ。絵本にある作家のプロフィールを見れば、皆様々なプロセスを経て絵本作家になっていることなどすぐわかるでしょうに。 また、それ以上に驚いてしまったのが「絵本作家の収入は?食べていけるのでしょうか?」という質問が多いという事。小説家であろうと作曲家であろうと、皆表現したい何かがあるからこそそれを発表しているはず。「食べていけるかどうかはあなたの作品次第」に決まっています。絵本作家とイラストレーターは根本的に違います。スポーツ選手でも役者でも、皆最初はアマチュアだったはず。そして今プロとして生計が成り立っている人はほんの一握りしかいないはずです。 「絵を描くのが好きだから絵本作家にならなれるかも」とか「長編小説だと荷が重いけど絵本だったら私でも翻訳出来るかも」とか思っておられる方がいらしたらがっかりです。 そして何より、表現したいパッションよりも食べていけるかどうかが優先している方には、即刻辞められることをおすすめしたいと思います。

2012年8月17日金曜日

いじめ問題

最近、新聞紙上でいじめ問題の記事を良く目にします。しかし「なぜこの子はいじめをしてしまうのか?」という点にまで言及している記事は本当に見当たりません。 「山形マット死事件」から数えて20年経ってもこの程度かとがっかりしてしまいます。 昔からいじめはあった、という声もありますが、昔のいじめの原因は、力の強弱とか羨ましさだったと思いますが、今のいじめの原因は、生徒のイライラが原動力です。 いまだに明治時代の富国強兵政策の延長上にある現在の学校制度が、とっくに破たんしているからではないか、と思ってしまうのは僕だけでしょうか?

2012年6月27日水曜日

後継者問題

企業でも団体でも後継者問題はとても重要だと思いますが、後継者を育てることはなかなか難しく、結果後回しになっているケースが多いように思います。 最近立て続けに、長い歴史を持つふたつの子どもの本関係の団体の総会に参加したのですが、その参加者の年齢層にビックリしてしまいました。まるで団体創設以来全くメンバーが変わっていないのではないか、と思わせるような方々ばかりだったのです。せっかく素晴らしい理念を掲げていてもこれでは活発な活動はのぞめない、と感じてしまいました。 30年ほど前に五味太郎さんが次々と新しい絵本を出版されて以降、五味さんに続いて絵本界を引っ張っていくような新人絵本作家がなかなか現れない期間が10年以上ありました。その理由の一つに、五味さんのデビュー以前にすでに活躍されておられた作家さんに仕事の依頼が集中しがちで、絵本作家の卵たちになかなかチャンスが与えられなかったという側面もあったように思います。 まして今は、本が売れないという嘆きの声ばかり聞こえてきますので、ますます出版社は新人の作品を出版するという冒険をしにくくなって来ています。しかし、5年後10年後を見渡した時、いつまでも現状の延長のままで成り立っていけるでしょうか? 絵本業界のためにも、そしてこれからの若者たちのためにも、新人の発掘、そしてバックアップが重要な時なのではないでしょうか?