2012年8月17日金曜日

いじめ問題

最近、新聞紙上でいじめ問題の記事を良く目にします。しかし「なぜこの子はいじめをしてしまうのか?」という点にまで言及している記事は本当に見当たりません。 「山形マット死事件」から数えて20年経ってもこの程度かとがっかりしてしまいます。 昔からいじめはあった、という声もありますが、昔のいじめの原因は、力の強弱とか羨ましさだったと思いますが、今のいじめの原因は、生徒のイライラが原動力です。 いまだに明治時代の富国強兵政策の延長上にある現在の学校制度が、とっくに破たんしているからではないか、と思ってしまうのは僕だけでしょうか?

2012年6月27日水曜日

後継者問題

企業でも団体でも後継者問題はとても重要だと思いますが、後継者を育てることはなかなか難しく、結果後回しになっているケースが多いように思います。 最近立て続けに、長い歴史を持つふたつの子どもの本関係の団体の総会に参加したのですが、その参加者の年齢層にビックリしてしまいました。まるで団体創設以来全くメンバーが変わっていないのではないか、と思わせるような方々ばかりだったのです。せっかく素晴らしい理念を掲げていてもこれでは活発な活動はのぞめない、と感じてしまいました。 30年ほど前に五味太郎さんが次々と新しい絵本を出版されて以降、五味さんに続いて絵本界を引っ張っていくような新人絵本作家がなかなか現れない期間が10年以上ありました。その理由の一つに、五味さんのデビュー以前にすでに活躍されておられた作家さんに仕事の依頼が集中しがちで、絵本作家の卵たちになかなかチャンスが与えられなかったという側面もあったように思います。 まして今は、本が売れないという嘆きの声ばかり聞こえてきますので、ますます出版社は新人の作品を出版するという冒険をしにくくなって来ています。しかし、5年後10年後を見渡した時、いつまでも現状の延長のままで成り立っていけるでしょうか? 絵本業界のためにも、そしてこれからの若者たちのためにも、新人の発掘、そしてバックアップが重要な時なのではないでしょうか?

2012年5月6日日曜日

えほんみち

3月に行ったボローニャのブックフェアでは、昨今騒がれている電子ブックを目にする事は全くなく、僕は「紙の絵本はまだまだいける」との確信を持って帰ってきました。 日本は世界的に見ても絵本の出版社が多いですし、絵本作家を目指している人も多いです。 そしてまたそういう人たちに向けての養成講座もたくさんあります。しかしその割には、絵本作家の登竜門があまりに少なすぎます。「良い新人がいたらうちでも是非検討したい」と言いながらも、持ち込みの原稿に目を通す暇もなかなか取れない編集者は多いようです。僕は今必要なのは、絵本作家の卵と絵本出版社の編集とを橋渡しする仕組みではないかと感じています。そこで僕は今、実力ある作家の卵たちをバックアップする塾を準備しています。その名も『えほんみち』。 この塾では技術的な話は一切しないつもりです。あくまで、新しい作品が絵本として出版されるには何が必要でどこが重要かだけをテーマにします。そして出版に耐えうる作品がある程度プールされるようになったら、絵本の編集者の皆様に集まっていただき「売り込む会」を開催します。 もし、絵本作家になりたいという方がいらっしゃいましたら是非ご連絡お待ちしています。 (問い合わせ先:ehonmichi@gmail.com)

2012年3月28日水曜日

ボローニヤに行ってきました。①

クレヨンハウスの副社長、岩間さんのお誘いを受け、一度は行きたいと思っていたボローニヤ・チルドレンズブックフェアに行ってきました。 1964年にヨーロッパの児童書出版社が集まって始めたこのブックフェア、今では世界約60カ国から約1200社の児童書出版社が集まる大規模なものになっています。まず驚かされるのがその会場の広さ。6棟の大きな建物にイベント、原画展、1200のブースがひしめきあいます。各ブースでは、絵本を探しに来た異国の出版社の人に、自社が出版した絵本や未発表のラフを紹介している姿が繰り広げられていました。 クレヨンハウスはあらかじめ日本のエージェントを通してアポを取ってあったので、効率良く絵本を見せてもらう事が出来ましたし、また多くの場合エージェントの人も同席してくれていたので会話もスムースでした。もし、僕のような語学力のない男がアポも無しにただ闇雲にブックフェアに行っても醍醐味を味わうことなく帰ってくるところでした。しかしそのアポのスケジュールは30分刻みなので、しばしば広い会場を端から端に移動している感じでしたが、岩間さんはとてもお元気に飛び回っておられました。

2012年3月17日土曜日

『ローマ人の名言88』

今から2000年ほど前、ローマ時代の人々は繁栄と平和を謳歌し金もうけに走る人や恋愛を楽しむ人があふれていたそうです。そんな現代の私たちと変わらない暮らしをしていたローマ人は、たくさんの言葉を残していきました。日本でもことわざのように使われるそれらの言葉は、ラテン語のため正確な出典を知らない日本人が多いようです。ラテン語学者の山下太郎氏が出典を明らかにしながら分かりやすく紹介してくれているのが『ローマ人の名言88』(牧野出版)です。 読みやすいこの本を読んでいると、2000年前の人たちも現代人と同じ悩みを持っていた事に気づきます。生死感、時間の使い方、目的意識、友情、恋愛問題、金銭問題、あらゆる事柄で現代人と共通しています。逆に言えば、人類が2000年かけても解決できない問題が山ほどあると言う事です。これは人が人間である限り抱え続けていかなければならないテーマなのかもしれません。 そう考えると、自分が直面しているこの悩みの簡単な解決方法などあるわけないし、過去においても現代社会でも同じ悩みに苦しんでいる人はたくさんいるはず、と思うのが正解のような気がしてきます。会社勤めで苦労している人、人間関係で悩んでいる人、将来に不安を抱いている若者、にお勧めの1冊です。『ローマ人の名言88』山下太郎/著 牧野出版/刊