2009年11月3日火曜日
紙の本はなくなるのか?
アマゾンの電子ブックツール「キンドル」が日本で発売され、「近い将来、紙の本はなくなるのか?」といった話題が再燃し、中には訳知り顔で「もう出版業界に未来はないよ」という人もいます。それにしても、首をすくめて事の成り行きを傍観しているだけの出版社が多すぎはしないでしょうか。考えてみれば、紙の本を作っているのは出版社なのですから、紙の本が「なくなる、なくならない」は、ある意味、出版社が「作るか作らないか」だけです。もっと出版社は、キンドルやケータイやPCでは代用の効かない、紙の本ならではの商品を研究すべきだと思います。発売から1ヶ月の間に3千部の実売が見込めるのなら、紙の本を作り続けても成り立つでしょう。ですから、紙の本がなくなってほしくない読者のすべきことは、ただひたすら紙の本を買うことです。国の規則によって紙の本が作れなくなったり、黒船によって市場が焼け野原にされるわけではないのです。出版社も書店も読者も傍観者にならずに「紙の本がなくなるかどうかのイニシアティブは我々が握っている」という意識を、もっと強く持つべきなのではないでしょうか?
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